ここはひとつ穏便に

今日もいつもどおり電車に揺られて会社へ。

もうこの社会のロボット達の仲間入りを果たして一ヶ月。

この光景にも慣れてきた。

オレはいつも音楽を聴きながら通勤する。

たまにイヤホンとかヘッドホンからチキチキ音漏れしてる輩を見る。

あれはなんともいただけないものだ。

オレはそこを意識して、常に音を抑え気味にしようと心がけている。

でも、たまに気分がノッている時や、気分転換をしたいと思う時、

自然と音も大きくして再生してしまう。

そんな時は、きっとオレもいただけないヤツ。

でも、「もっといただけない事」

をオレは起こした。



屁ね。


屁。


大音量で音楽を聴いていると、周りは本当は静かなのに

でかい声出しちゃう事って、

あるね。結構あるね。

そういう時ってあんまり本人は気づいてないもんで。

電車に揺られて大音量の音楽。

もう、オレはまるでライブハウスにいる気持ち。

当然、周りのヤツにオレの屁なんざ聞こえるはずが無い。

そう思ってしまった。



一発、長めの放屁。

勿論、パワーはかなり抑えた。

環境にも十分配慮した。CO2も控えめ。


でも、確実に3,4人の人が


夢という名のガスを開放した瞬間、




オレを見た。




オレのケツを見た。









そのほとんどの人が


あきらめ半分の表情。


その瞬間、下唇をグッとかみ締めたオレ。

秋の珍事だった。